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  HOMEOB・OGの近況山田 健治氏 講演会  
     
  山田 健治氏(8期生)講演会  
     
 
会長   松本 克彦   (1期)
 
     
 
 
   
  さる10月21日、交野高校体育館にて、交野高校同窓会「桜美会」主催の同窓会OBによる講演会を行いました。
講演会は、毎年1回、秋のこの時期に行われます。
今年で7回目になる講演では、現在交野市消防本部で副署長を務めておられる、8期生の山田健治様をお招きして、消防・救急活動の実態について、在校生や教職員に興味深いお話をしていただきました。

我々の日常生活において、消防署の方々の活躍は日々実感するところです。
私も、自分の両親をはじめとして家族を幾度となく助けていただきました。
母の交通事故と自宅での大腿骨骨折、父の3度にわたる脳梗塞、息子の脳内出血。
消防には、おかげさまで今日まで一度もお世話になることはありませんでしたが、このように、恥ずかしながらこの数年間に何度も救急車にはお世話になりました。(一部には、救急車を濫用される不届き者もいるようですが)
どの非常時も、緊急連絡で救急車に来ていただくとき、遠くから近づいてくる救急車のサイレンの音に、頼もしくそして安堵の気持ちで手を合わせたものでした。
 
   
 
  消防・救急出動での、消防署の皆さんの活躍の様子は、最近では東日本大震災、そして新しいところでは、今年4月に発生した熊本での大地震などでよく知られています。
これらのどの非常事態においても、先頭に立って活躍されるオレンジ色のつなぎの制服を着た消防署の皆さんの姿をテレビなどでご覧になった方は多いでしょう。

緊急通報があれば、消防署の方々は、防火服を身に纏いガスマスクをつけ、そして場合によっては炎の中に飛びこむという過酷な任務を負っておられます。そんな消防の仕事の職場とはいかなるものか、私個人としても以前から興味を持っていたところでした。

講演者の山田さんは、制服の上からも鍛えられた肉体が想像できる精悍かつ知的な方で、そのお話は大変面白いものでした。
 
     
  まず、在校生に自らの高校時代の思い出を語られました。高校時代の写真をスライドで紹介され、高校時代の同級生で9年越しのお付き合いをされ結婚された奥さまのこと、そして立派に成長された3人のお子様のことなど、ユーモアを交えて話されました。
9年越しのお付き合いの結果、結婚されたというくだりでは、生徒の間から大きな拍手が起こったのは、講演会でのほほえましいエピソードです。

それから日々の消防署での仕事について、お話がありました。
実際の消防隊員たちの日々のトレーニング、厳しい訓練の実際を、映像も交えながら説明をしてくださいました。
動画で映し出された訓練の様子から、まさにそこに人の生命を担うという崇高な使命を持った消防士たちが、いかに日々訓練し、その大きな使命に応えているのかということがよくわかりました。

地元交野市の消防署には70数名の職員がおられるそうで、実にそのうちの4分の1にあたる、17人が母校交野高校を卒業した同窓生たちという説明でした。
後輩の同窓生たちが、この交野という町の安全と平穏を支えていてくれていることは、1期生でもあり、かつ同窓会の会長としても、大変誇らしく思えました。
 
   
 
さて、山田さんの話は、先の東日本大震災での救助活動についての話と続きました。
震災発生後すぐに大阪からも、被災地救援のための派遣部隊が編成され、交野市からも救助部隊が山田さんを隊長として派遣されました。
甚大な被害を受けた岩手県の大槌町が交野からの部隊の派遣先でした。
被災地を通り抜ける時、救助隊の乗った赤い消防車や緊急車両に向かって、各地で手を合わせ頭を下げる方、敬礼をされる方々の姿があったそうです。
山田さんの部隊は、そういう人たちの思いを背負って、被災地へと向かったのでした。

人命救助は72時間が生死の分かれ目といわれています。それを超えると生存率は著しく低下します。25時間もかかって到着した現地の状況は、大変悲惨なものでした。
山田さんは、そこで撮影した写真をスライドで紹介しながら話をされました。
 
 
     
  津波はもちろんのこと、あちこちで同時に発生した火災が、被害をさらに甚大なものにしたのだそうです。瓦礫をどけながら、少しずつ救助活動は行なわれたそうです。そこで見つけたご遺体は、ほとんどが焼死体だったそうです。しかし、その過酷な被災現場の中で、部隊は 2名の生存者を救出しました。
現地では、建物などあらゆる施設が破壊し尽くされていたので、早春の3月とはいえ雪が降る東北の大変寒い中、部隊の方々は、疲労と寒さでくたくたになるまで懸命の救命作業を行いました。

消防署の方々の任務は人命救助です。遺体収容や現地の治安安全の確保は、警察や自衛隊の仕事となります。
そのため生存者がいる可能性期間を過ぎた後は、後ろ髪をひかれながらも現地を離れなくてはなりません。残された仕事は、自衛隊や警察へと仕事はバトンタッチされました。

大阪への帰り道、帰途についている彼らの車列に向かって、高速道路で並走する車の中から「ご苦労さまでした」という書かれた紙を車の窓越しに示された女性がおられたそうです。

後の質疑応答で生徒の一人から、「今までの仕事の中で最もうれしかったこと何ですか」という質問がありました。
「ご苦労さまでしたという、ねぎらいの言葉が書かれたあの紙を見た瞬間でした」という山田さんの言葉には、真実がこもっていたように思います。

私たちの生活の安全そして平穏は、人知れず陰で支える山田さんたちのような貴い仕事の上に成り立たっていることを、おそらく交野高等学校の在校生たちは実感したのではないでしょうか。

山田さんは、今、自分の話を聞いている学生をたちの中から、消防士になろうという人が一人でも多く出てきてほしいとメッセージを残されました。

生徒たちは、皆、真剣なまなざしで講演を聴いていました。
大変良い講演会だったと思います。

山田様、ならびのこのような機会を作っていただけた交野市消防本部に、同窓会を代表してお礼申し上げます。ありがとうございました。
 
   
   
 
 
大阪府立交野高等学校同窓会 桜美会事務局
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